A new way of PhD viva
新しい博士学位発表会様式
2020年10月に入学した大学院生(社会人ドクター)による博士学位論文発表会(公聴会)をオンラインにて行った。 入学する前からコロナ禍(渦ではない)で、2年前の夏に行った入学試験から(こちらも馴れない)オンラインで行ったのを覚えている。 そして、先方も在宅勤務で、外出もままならない中、新しい生活様式の下、オンラインで仕事終了後に主にSlackを使ってやりとりをして、遠隔でのオンライン指導。
公共データベースのRNA-Seqデータの利活用から新たな発見をしようということで研究を始めてもらった。 はじめは私がそれまでにやっていた低酸素による発現データを集めてその発現変動(transcriptome)を解析するところから始めてもらった。 Publication biasでこれまで見逃されている低酸素変動遺伝子を見つけようということで、論文のデータ全体(bibliome)との統合的な解析手法を考え出し、これまで論文でほぼ言及はないがデータ駆動型の発現解析からは低酸素による発現変動がある遺伝子群をあぶり出した。 かなりしっかり取り組んでくれたこともあり、入学から半年経ってないにもかかわらず論文投稿、その50日後にはpublishすることができた。 それからもコロナ禍で開催が危ぶまれた国内版バイオハッカソンBH21.8にも参加して積極的に議論し、ncRNAも含めた解析のためRNA-Seqのリファレンスセットを変えて研究を進めた。
その研究も論文としてまとめて査読論文誌に無事投稿して、博士学位申請に。 結局数回の授業のためだけに大学のキャンパスに来てもらっただけだったが、そして迎えた発表会も、新しい博士学位発表会様式でフルリモートで。 見事に発表会も無事終えられた。 これまでの研究のやりとりが思い出されて(;_;)。 博士課程後期で学んだ色々を活かした大活躍を期待しています。