2021年2月を振り返って
緊急事態宣言継続で引きこもりも継続だったが、大学や大学院の研究発表会の季節ということでそれを嘆く暇もなく。
さらに追い討ちをかけるように大学院入試も。
月末には新たにラボメンバーになる人とのミーティングなども増えてきたり。
並行して今月も引き続き、ウェットな実験室整備を進めた。
大きいところでは、-20℃のフリーザーと4℃の冷蔵庫が納品されるなど。
さらに先月滑り込みで英文校閲した、広島に来て始めた研究の論文を月頭に査読のある論文誌に投稿。
同時にbioRxivにもアップロード。
詳細はこのエントリにゆずるが、結果としてこの1年で一番短い2月のうちにsubmit,revise,accept,publishまで終わってしまった。
その結果、この2月は論文が2本出版されたことに。
- Meta-Analysis of Oxidative Transcriptomes in Insects https://doi.org/10.1101/2021.02.01.427354
- Meta-Analysis of Oxidative Transcriptomes in Insects https://doi.org/10 …
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Pythonによるバイオインフォマティクス 原著第2版 出版
前にぼうのブログのエントリでも言及した、Pythonによるバイオインフォマティクス原著第2版が出版された。
そのせいか、ご恵送いただいた。ありがとうございました。
第一印象はゴツい、という感じで、その証拠に総ページ数が400を超えている。
拙著DrBonoBonやDrBonoDojoが約200ページなので、この2冊分ぐらいのページ数ということになろう。
値段もちょうどそのぐらい。
本には詳細な目次のみが掲載されているが、簡易版の全体が見通せる章だては以下の通り(前にも掲載したが)。
【I プログラミング】
第1章 はじめに
第2章 最初の一歩
第3章 プログラミングの基礎:データ型
第4章 プログラミング:フロー制御
第5章 ファイルの取扱い
第6章 コードのモジュール化
第7章 エラー処理
第8章 オブジェクト指向プログラミングの概要
第9章 Biopythonの紹介
【II 高度なトピック】
第10章 Webアプリケーション
第11章 XML …
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CWL使ってHISAT2
約1年前にも似たようなことしていた(作成したCWL ツール・ワークフローを実際に動かしてみた)が、HISAT2をインストールしてない新しい環境で動かす必要が出てきて。
Common Workflow Language(CWL)に関しては、上述の過去のブログや次世代シークエンサーDRY解析教本 改訂第2版のLevel2の一番最後(p331-338)の付録「CWLがあれば、DRY解析はもう怖くない」などを参照。
まず、HISAT2用のindexを作成する必要がある。
もっともメジャーな生物だとすでにindexを直接ダウンロードできたりするが、いつもそうであるとは限らない。
FASTA形式のゲノム配列ファイルをゲットしてそれに対してindexを作成する。
幸い、pitagora-networkプロジェクトでHISAT2のCWLを作成し公開してくれているので、それをgit clone
してありがたく利用させていただく。
% git clone https://github.com/pitagora-network/pitagora-cwl
そして、コマンドラインツールとしてHISAT2のINDEX作成。
% cwltool pitagora-cwl/tools/hisat2/index/hisat2_index.cwl \
--index_basename org1 --reference_fasta organism1 …
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Catalinaの罠(Java編)
リモートからラボのmacOS Catalina(c10.15.7)なマシンにsshして計算させているときに。
なぜか、いつもはすぐに実行されるプロセスが開始しない。
おかしいなあと思って、しょうがないからそのまま放置して、週明けにそのマシンのデスクトップを表示して気づいたこと。
アプリケーション"Java”から”書類”フォルダ内のファイルにアクセスしようとしています。
というポップアップウインドウが出てて。
これの認証のために全て実行されずに止まっていたんだと。
最初に実行するときにはリモートではなく、デスクトップでやった方が安全。
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2021年1月を振り返って
緊急事態宣言発令により、出張が全てキャンセルになってしまった。
職場のエリアには出なかったものの、出張先が発令されていたり、そうでなくても先方から断られたりで。
オンラインでの講演をお願いされていた第31回日本疫学会学術総会の外部講演(疫学研究における生命科学データベース利活用)のみとなった。
そのおかげで、論文の投稿準備に時間をかけることができ、今月いっぱい納品締め切りの研究費でなんとか英文校閲を出すことができた。
とっとと投稿に持っていきたい。
その一方で、先月からの流れで、ウェットな実験室整備をさらに進めた。
このワトソンの件はギリギリ影響を受けずにチューブを納入してもらえたのだが、世界的なワクチン需要の影響でフリーザーがとても品薄で、-80℃の超低温フリーザーだけでなく-20℃の冷凍庫までが品薄になっていて、モロに影響を受けるなど。
この1月は共同研究での論文が2本出版された。
- Cigarette smoke extract activates hypoxia-inducible factors in a reactive oxygen species-dependent …
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第31回日本疫学会学術総会
第28回疫学セミナー「ゲノム・オミックス解析技術の疫学研究への展開」にて
疫学研究における生命科学データベース利活用
と題して講演。
25分で是非とも活用して欲しいDBやウェブツールを色々と紹介したが、やはり59枚のスライドを使ってのお話はかなりフォローしづらかったかなと。
もうちょっとfocusして話しすべきだったかもしれないが、専門外の分野での学会発表だけにそれもできず。
すなわち、講演ではざっと概要を紹介して、詳しくは「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」(バリアントレシピ本)を見てください、という2019年の日本癌学会学術総会でとった方式で。
案の定、その晩にはその当該分野「遺伝学・遺伝子工学」でのベストセラーとなってた。
400人以上登録があると伝えられていたが、実際Zoomでの視聴者数表示だと320人ほど。
それでも多くの方がネット越しに聞いていただいたようで、上述のAmazonでの売れ行きにも現れているように効果は大きかったようだ。
DBを実際使って、便利に利用してもらうところが第一歩であり、そこから全てが始まる。
だからこそ、この種のアウェーでの講演は非常に重要である。
このような機会をいただいたことに感謝したい。
ありがとうございました。
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Pythonによるバイオインフォマティクス 原著第2版
Twitterでその出版予定を知る。
2021年2月末に出版されるらしい。
出版社のこの書籍のページの説明文に曰く、
これまでにもバイオインフォマティクスのためのプログラミング言語に関する書籍はいくつか出版されているが,バイオインフォマティクスにそれらの言語が有効であるとして,言語の解説に終始するというものが大半であった。その点本書は極力バイオ研究の話題を扱いながら,メモリ管理など,Python利用をつきつめると問題になる項目までをカバーしている。
この通りだとすると、個人的には大変楽しみである。
同じページにある目次を見るとその期待感が上昇。
その章だては以下の通り。
【I プログラミング …
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Anaconda パッケージリポジトリが「大規模な」商用利用では有償に
Twitterで流れてきて知る。
確かに最近Anacondaでのインストールが一発ではうまくいかないことが多く、数回時間を置いてから実行することが増えてたなあという実感はあった。
これは困ったと思ってソースのQiita記事「Anaconda パッケージリポジトリが「大規模な」商用利用では有償になっていた」を見たところ、確かにそうらしい。
また、
Miniconda + conda forge の運用であれば公式リポジトリに関する商用利用規約変更の影響は受けない
ということらしい。
NGSデータ解析で配列解析ツールをインストールする際にこれまでBiocondaを使う方法を紹介してきたが、それに影響受けるかもと。
道場本で記したやり方だと、Minicondaをインストールしてからconda config
コマンドを以下の順番に叩くやり方となっている。
% conda config --add channels defaults
% conda config --add channels conda-forge
% conda config --add channels bioconda
このうち、2行目のそれでconda-forgeを使うことになっているんだが、1行目のdefaultsを入れておくと問題らしい。
これに関しては~/.condarc
に書かれているので、問題になる場合にはここからdefaults …
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今日のワンライナー
今日重宝したワンライナー。
gene1
gene2
gene3
...
みたいなfile.txt
というファイルに書き込まれた改行区切りのリストをコンマ区切りで横に並べたいとき。
% perl -pe 's/\n/, /g' file.txt
で処理すると画面に出るが、末端処理が必要。
% paste -sd, file.txt
だと末端処理もなしで良いとtwitterで教えてもらった。ありがたい
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今日のワンライナー
今日重宝したワンライナー。
gene1 -2.0
gene2 -1.5
gene3 1
...
みたいなデータから-1以下の行だけ抽出。
% perl -anle 'print $_ if(@F[1] < -1)' DEG.txt
Gene set enrichment analysisするときに
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2021年の計
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
年頭恒例にしている「一年の計は元旦にあり」。
今年も宣言したいと思います。
- 「統合牧場」をこちらで復活させ、教育活動を本格化する
- 人を雇用できる研究費を獲得する
- ウェット実験系を立ち上げて結果を出す
- 健康に過ごす
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2020年を振り返って(後編)
2020年の振り返り、「前編」に引き続き。
こちらでは主に、今年の年頭に書いた「2020年の計」に沿って、今年2020年を振り返ってみたい。
1 公共DBのメタ解析結果にもとづいた新しい研究方向性を見出し、その筋道をつける
2 そこで必要となる新しい研究手段を開発する
2020年1月に出版した論文によるメタ解析結果から見つけた候補を他の手法でもそれが示せるようにということで、ドライ方面とウェット方面の両方からのアプローチを開始。
これまで実質無理だった自ラボでその両方の実験系を持つというもの。
この2020年4月に自分がPIになったことでそれが可能となった!
まずは、先立つものからということで、下の項目とも関係するが、研究費の獲得を頑張ったつもり。
ウェットラボの立ち上げに取り掛かったところで、新しい研究手段の開発はさらにその先にある、これからの課題ということで。
3 国際的な共同研究にも注力する
外的要因のせいにはしたくないが、転職1年目でまずは本業をこなすことで精一杯。
さらに追い討ちをかけるようにコロナ禍。
これは厳しかった。はっきり言って、ほとんど何もできなかった。
学会のオンライン化で、海外の学会に出る敷居は下がったものの、日本に居ながらにして時差のある生活は厳しそう。
この状況が続くとすると、時差がほとんどない地域との連携を深めるというところからか?
さらに検討を続けたい。
4 研究代表者としてグラント獲得する
これを達成するために今年は頑張ったと思う。
4月以降転職してPIとなってからは、誰に気兼ねする必要もなくなり。
ただ年齢制限に引っかかることも多くあったが、いろんな助成金に応募しまくった。
その結果、ROIS-DS-JOINT2020と …
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2020年を振り返って(前編)
もう今年(2020年)も振り返りエントリ。
2020年は13年ぶりに転職したので、盛りだくさん。
年頭の「2020年の計」に対する振り返りは「後編」にて。
まずはいうまでもなく、大きく変わったのは本業。
具体的には、本業が公共データベースの大規模データ解析手法の開発とその普及活動からバイオインフォマティクス教育に変わった。
これまでのように出張で出回り1年の1/4ほど外泊ということもなく、主に託されたバイオインフォマティクス講義15回をやり通すことがミッションだった。
なので、今年2020年世界をおそったコロナ禍がなくても大きく出張回数は減っていたことだっただろう。
新たな本業としての講義は、5月に1回(「先端生命技術概論」で「生命科学データベースの活用法」)、10-11月に15回(「バイオインフォマティクス」)。
特に後者の準備にはかなり時間をかけたこともあり、自分としては上出来だったと思う。
それ以外にも大学院の教員として2020年10月からは学生を受け入れることになり、その指導も。
社会人大学院生でしかも遠隔ではあるが、SlackとGitHubを使いこなすことで今のところはうまくできていると思う。
そして、研究活動としては公共データベースからのメタ解析を引き続き継続して。
これに関しては、上述の大学院生がこのテーマで頑張ってくれることになり、低酸素トランスクリプトームのメタ解析はそちらでやってもらうことに。
自らは別テーマで空き時間に進めており、それを現在論文にまとめているところ。
今年は論文が大豊作で、結果として16本(査読付きが10本)で、昨年の2倍に。
このうち、3本がfirst&corresponding …
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2020年12月を振り返って
書類上の出勤日は昨日28までということで、少し早めの12月の振り返りエントリ。
先月からの流れで、(ウェットな)実験室整備を着々と進めた2020年12月であった。
特に注文していたMinIONが届いたり。
そんな中、JSTの「共創の場形成支援プログラム」に広島大学が代表機関として採択、プロジェクト拠点名は「広島から世界最先端のバイオエコノミー社会を実現する Bio x Digital Transformation(バイオDX)産学共創拠点」。
現在いるゲノム編集イノベーションセンターがバイオDXな産学共創拠点となって動き出すことに。
今年(2020年)の4月に東広島に来た当初からその構想を練り準備してきただけに大変嬉しく。
実験室整備に産学共創の場としての機能も付加され、準備していくことに。
さらに、広島県のものづくり価値創出支援補助金(第2次公募)に三島食品さんが採択され、bonohulabがその共同研究先としてゲノム・トランスクリプトーム解析で協力してやっていくことに。
今月ついに転職してから9ヶ月目にして初めての出張で古巣のDBCLSの柏の葉方面への一泊二日。かなり久しぶり感があり。
それ以外でもオンラインで2つの講演があった。
- 公共データベースからの低酸素発現変動遺伝子のメタ解析, 坊農秀雅, データ駆動型研究の推進と課題, 2020年12月01日, 招待, 日本語, JST バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)
- 生命科学研究におけるプレプリントやSNS活用の現状と課題, 坊農秀雅, 第2回 …
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機械学習を生命科学に使う!
ヒトゲノム解読プロジェクトが始まった1990年代から、ニューラルネットワークや隠れマルコフモデル(HMM)などの機械学習を生命科学データに適用することは行われてきた。
当初は解読したゲノム配列の中のどこに遺伝子があるかを見つけるGene Findingや、RNAの二次構造予測などに。
そのうちいくつかは実用的なアプリケーションとして今も使われており、特に私などはHMMを実装したツールHMMERを使ってきた。
HMMERを使って興味のある機能を持つタンパク質の持つ配列の特徴を記述し、またそのHMMを塩基配列から予測したアミノ酸配列に対して検索することで新たな生物種でのその遺伝子配列を見出すなどしてきた。
その後四半世紀経って、対象するデータも広がり、データ量も増えてきている昨今。
このような「機械学習を生命科学に使う!」というようなタイトルの「実験医学増刊」が出版されることにこの分野の変化を感じる。
生命科学を研究する上で、必須の実験手法になっているのだ。
これも、じっくり読んで勉強したい。
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Python インタラクティブ・データビジュアライゼーション入門
この本の作成時に査読をされた、という辻さんのtweet
を見て、これは発売されたら中身をチェックせねばと、MacとiPhoneで共有している「メモ」に書名を書き残しておいた。
Pythonインタラクティブデータビジュアライゼーション入門
と。
別の用事のあとで生協に行くことができた時に本のチェックを運よく思い出したので、最新刊のコーナーにおいてあったこの本の中身をチェック。
普段TIBCO Spotfireを使ってよく行う可視化手法が、Pythonで実現する方法が書かれていたのと、Cytoscapeのことまで言及されていたので、これはもう買うしかないということで。
これも、じっくり読んで、自分で試して、勉強します。
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2020年出張外泊数
2014年から去年(2019年)までの6年間では単調増加だった「仕事で外泊」した日数は、2019年には91泊にも達した。
今年はコロナと転職して職種が変わったこともあり、激減!。
1月から3月までで14泊、4月以降は9ヶ月でわずかに(12月に)1泊。
ということで、2020年は15泊ということで確定。
今後はもうこれを数える意味もないかな…。
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ゲノム編集まるわかりBOOK
現在の所属のゲノム編集イノベーションセンターのセンター長より、アウトリーチのリソースとして紹介された子供の科学2021年1月号の別冊付録「ゲノム編集まるわかりBOOK」。
Amazonにあったのですぐにポチっておいた。
因果なものでクリスマスイブの12月24日に、それが届いた(笑)。
昨日聞いたとある講演で演者の方が言っていたように、バラエティーとかそういうコンテクストでなく、この本も科学的に正しいことをきっちりと紹介してある。
アウトリーチ活動での正しい姿勢を学びとった感。
あとは自分も実践をするのみであるが…。
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街のスキマ植物図鑑
実は、大学院で理学研究科生物科学専攻を出てて、しかも今も生物科学科の教員もしているにもかかわらず、その辺りの草木の種名が全然わからない。
知りたいとは思っているものの、なかなかパッと見てその種名を答えられる域には達してない。
そういう状況下で、Twitterで見かけてすぐ予約したこの本。
読んで勉強します。
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第2回SPARC Japan セミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」で講演
オールオンラインで企画されたSPARC Japanセミナー、第2回 SPARC Japan セミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」で講演。
今回は、2年前の私のSPARC Japanでの講演との差分という形で、25分の口頭発表とパネラーとして、プレプリントとResearchGateの利用の実際を話してきた。
前半では前回プレプリントとしてbioRxivにアップロードした論文がその後査読論文となったことや、F1000ResearchのManaging Director の Rebecca Lawrence さんのお話を聞いて感銘を受けた後に、
プレプリントの次は、F1000Researchを試すべきなんだろうな、と。
と思っていたF1000Researchに偶然共著論文を出すことになったことを話した。
後半にはResearchGateの実例として私が体験してきたことを簡単に紹介。
オンライン開催ではオンデマンド授業と同じく、話してても聴衆の反応がわからず、辛かった。
それでなんか盛り上がりに欠けているように思われてしまったかもしれない。
プレゼン資料は上にもリンクしたこの会のウェブサイトですでに公開されており、後日講演動画も公開される予定。
皆さんのなんらかの参考になっていただければ幸いである。
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ナノポアがやってきた
発注してからちょうど丸1ヶ月で、MinIONが納品。
そして約15年ぶりに、自ラボでのウェット&ドライ復活。
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共創の場形成支援プログラム「育成型」採択
2020年4月に東広島に来た当初からその構想を練り、準備して来た「共創の場形成支援プログラム」に広島大学が代表機関として採択。
採択されたプロジェクトの拠点名称は、「広島から世界最先端のバイオエコノミー社会を実現する Bio x Digital Transformation(バイオDX)産学共創拠点」。
まさに現在ゲノム編集イノベーションセンターでやろうとしている方向性そのもの。
「育成型」という「本格型」へのステップアップを目指す枠で、まずはしっかり準備をするということで、そういう意味でもぴったり。
がんばって「準備」していきます。
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2020年度初出張
転職後初の出張で、古巣へ。
つまり、2020年度初の出張ということなのだが、去年度まで100日近い出張宿泊日数であった自分。
それからすると、激変した今年であったわけで。
COVID-19が主な原因ではあるが、転職というのも大きなファクターであったことは間違いない。
今回の出張は、共同研究の打ち合わせと講義の一部を受け持つ形でお話しするなど。
それ以外にも行き帰りの途中で、ブツの受け渡しなどのミッションを無事完了。
行きの飛行機ではビジネスクラスはほぼ満席なのに、エコノミーはガラガラというのが印象的であった。
が、通過した都内は昼間の空いている時間を狙ったものの、いつも通りの混雑度合いだった印象。
あとは望まぬお土産をいただいてきてないか、それを祈るのみ…。
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年会の新しいスタイルを模索しよう
第43回日本分子生物学会年会(ブンセー)は、多分に漏れず、オンライン開催だった。
去年の年会最終日のブログエントリに書いた通り
今回は自分でワークショップやフォーラムを企てることなく、またブース対応もバックアップに徹したが、特に問題なく回っていたようで、嬉しい限り。
そういうわけで、来年からはまた新しいこと始めませうかね。
ということで、新しいことを始めており、今年は特に発表することもなく。
また、去年のbioRxivの話をしてくれというようなこともなかったので、もともとブンセーに参加する予定はなかった。
それでも、前職の仲間たちは今年もオンラインで毎年のように「ブース対応」していた。
もちろん、ブースはリアルにはないのだが。
誰も来ないということがTwitterを介して窺い知れた。
ひどい場合には、会期中1人も来なかったような「ブース」もあったらしい。
オンラインでうまくいっている企画もあると思うが、このままだと展示料を払って出してくれるところはなくなるかもしれない。
来年からは元に戻ります、ということで今年だけのその場しのぎなのかもしれないが。
今後、オンライン開催で継続するなら、なんらかの対策を練らないとまずい。
ブンセーのように参加者が多い会は、今後も完全にこれまでのスタイルに戻すことが困難だろうし。
年会の新しいスタイルを模索する
2012年のブンセーの副題にあった、これを是非。
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2020年11月を振り返って
9月から本格的に取り掛かってきた卓越大学院のバイオインフォマティクス講義シリーズのオンデマンド講義の収録が終わり、それらの公開もまた終了した。
なんとか、体力と気力の限界が来る前になんとか乗り切れた。
出来立てホヤホヤの動画を一つづつすぐにチェックしてくれたラボメンバーに感謝。
10月に引き続き、11月も共同研究の論文が公開された。
- デバBAT論文(査読あり)
https://doi.org/10.1038/s41598-020-74929-6
- FANTOM-DB20周年の論文(査読あり)
https://doi.org/10.1093/nar/gkaa1054
)
今月は2本で、2020年に出版された査読論文10本、プレプリント含めると16本(EuropePMCでは一本ダブルカウントされているため、17本と出る模様)となり、2003年以来の年間2桁到達(査読論文)となった!
数多くの共同研究の成果が出るとのがたまたま今年に重なっただけとは思うが。
しかしなんといっても一番大きなイベントは、埼玉医大時代以来13年半ぶりのウェット再開へと動き出したことだろう。
まずは、0からの実験室整備が必要だが。
多くの共同研究者の御助力の下、きちんと進めていく所存。
bonohulabは、ウェット&ドライのラボに!
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汝の隣人を愛せよ
これまで足を踏み入れたことがなかった学内の研究所にお邪魔して実験機器を見せてもらい、色々教えてもらう。
前職ではなかなかそういったことができなかった反省から、今回は受身でなくそれを自ら進んでやってみた感じ。
事実上ぼっちラボである以上、全部自分がやらないと研究は進まないということも再認識。
かなり久しぶりだが、知識だけはなんとか。
うまくいくかどうかはやってみないとわからないが。
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根回し重要
本日、2つの講演依頼が来た。
1つはかねてより他の機会にその話を聞いていたもの、他方は今日初めて「寝耳に水」的にしかも学会事務局から事務的に来たものであった。
結果は言うまでもない、前者は受けて、後者はお断りした。
趣旨も説明がなくわからない、しかも学会事務局から急にとかだと、こちらもお受けしづらい状況になっており。
何事も根回し重要ということを実体験で知った1日であった。
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キャンパス内徘徊
毎週末やっていたバイオインフォマティクス講義の収録も先週で完了したので、物理的にも精神的にも余裕が。
そういうわけで、コンビニまで公共料金を支払いに行くのを主目的に、散歩。
いつもと違う方向にちょっと遠出してみた。
結果として大学キャンパス内を徘徊することに。
ちょうどお昼時だったので、土曜日も空いていた学食でランチ。
一度来たことがあったものの、そのころはまだ人が戻ってきておらず、学生の入りもまばらであったが、土曜日にもかかわらず学生がたくさんいて活気がある感じ。
もっとも食べるところは半個室の味集中仕様となっていたが。
久しぶりに長めに歩いていい運動になった。
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第2回SPARC Japan セミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」
今年はオープンアクセスウィーク中には実施できなかったものの、毎年そのタイミングで国立情報学研究所 国際学術情報流通基盤整備事業SPARC Japanセミナーが開催されている。
このたび、第2回 SPARC Japan セミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」の講演要請が来て、2018年の2回目以来2年ぶりに話すことになった。
しかし、去年2019年は日本分子生物学会年会で「BioRxivとは何か」という講演をさせていただいたせいか、毎年話している感が拭えない。
今回は、前回bioRxivに出したとご報告した論文のその後についてなど後日談的な部分と、プレプリントに対する無知や知っていても評価軸は動かず頑なに変わらない現状の話をしたいと思っている。
また、前回印象的だったF1000ResearchのManaging Director の Rebecca Lawrence さんのお話を聞いて受けた
プレプリントの次は、F1000Researchを試すべきなんだろうな、と。次の標的が定まった感。
のあと、プロジェクトの論文がたまたまF1000Researchに出すことになったことなどもいい経験談になるかと。
研究者用SNSであるResearchGateの利用に関しても話が聞きたいということだったので …
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がんゲノムデータ解析再現担当募集
このたびMEDSiからがんに特化したゲノム・オミックス解析の本を出すことになりました。
つきましては、再現担当者を広く募集いたします。
我こそは、という方は12月31日までに所属とアピール文章400文字をcancer_dat@medicalgenome.infoまでお送りください。
応募条件
- 意欲があること
- 最低限のPCスキルがあること
- 一方でバイオインフォマティシャンではないこと
- DRY解析を自身で進め、原稿に向かう十分な時間が取れること
応募に際して必要な情報
- 実名、ただし書籍での表示はアカウント名等可
- 所属・職位
- メールアドレス
- 応募に際してのアピール(400字程度)
以下、参考のtweets。
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バイオインフォマティクス講義収録終了
9月の中頃から始めた卓越大学院のバイオインフォマティクス講義シリーズ全15回の収録を終た。
収録にほぼ2ヶ月かかったことに。
これでようやく土日や祝日に収録に出てくる必要はなくなる。
と言っても自由になるわけでなく次のミッションが待っているわけであるが。
授業の動画としてアップロードする前に全て見てチェックしてくれた大学院生の小野さんには感謝しかない。
ありがとうございました。
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第14回広島大学ホームカミングデー
広島大学ホームカミングデーのウェブサイトによると
広島大学ホームカミングデーは、広島大学と広島大学校友会が卒業生や元教職員などを招待して歓待するイベントとして、毎年11月の第1土曜日に開催しております。在学生、教職員はもとより、市民の方々にもご参加いただき、大いに交流・情報交換をしていただく事業として展開いたします!
ということで、理学部生物科学科ではご出身の先生による講演会があったので、参加。
これに出るため、これまで週末の土日に続けてきたバイオインフォマティクス講義の収録を今日は取りやめ。
その分、今週あった祝日(11/3)に収録しておいたし。
内容はその先生のこれまでの研究人生に関してで、普段聞けないような話をうかがうことができた。
自分も頑張ろう、と思わせていただける内容で、やはり参加してとてもよかった。
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2020年10月を振り返って
これのためにここにいると言っても過言でない。卓越大学院のバイオインフォマティクス講義シリーズがついに始まった。
しかしながら、オンデマンド講義のため、Zoomを使った独自の収録方法で収録を続けているものの、反応がわからない。
本当、手探りである。
その収録も途中で途切れてはいけないので平日には作れない上に週2回のペースで作っていかないといけないため、土日に出て作る週末が続いている。
10月末時点で11回分を作成したので、残りはあと4回で先が見えてきた。
体力と気力の限界が来る前になんとか乗り切れそう。
その状況下で並行して科研費も書いて、共同研究者の方がの多大なる助力をいただいてなんとか締め切り前に提出できた。
7月以来となったが、共同研究の論文が一つ公表され、2020年に出版された査読論文8本、プレプリント含めると14本となった。
- TUATinsecta論文 (査読あり)
https://doi.org/10.1038/s41598-020-74590-z
それ以外にも転職後初めて獲得した予算での依頼出張を共同研究者にお願いして来てもらったり、ついに自らの外泊を伴う出張の手配をしたり。
大学のホスティングサービスの移行に伴い、bonohulabのウェブサイトも引越しを行い、https://bonohu.hiroshima-u.ac.jp/
のURLでアクセスできるように。
しかしなんといっても一番大きなイベントは、博士課程後期の学生がラボに入ったことだろう。
社会人大学院生のため普段からラボにいるわけではないものの、これまでの自分1人のラボという状態とは違う。
今後も人がさらに入る可能性を想定して、机や椅子、パーティションなどを買って準備したのも今月の大きな変化であった。
その結果、ラボに入って右側は激変し …
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バイオインフォマティクス講義収録折り返し
9月の中頃から始めた卓越大学院のバイオインフォマティクス講義シリーズ全15回の8回目の収録を終え、ようやく半分の収録を終えたことに。
見ての通り、訪問者のない土日や祝日を利用して収録している。
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オンライン酒まつり2020
2020年10月10,11日はオンライン酒まつり2020ということで。
先日買ってきた限定酒で独り酒まつり。
来年はリアル酒まつりに参加したい。
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忙しい人のための代謝学
とあるきっかけで、忙しい人のための代謝学〜ミトコンドリアがわかれば代謝がわかる 田中文彦 羊土社をご恵送いただく。
網羅的な教科書というよりは「学び直し」のとっかかりを作ってくれる本で、ここで再び目にしたことを元に分厚い教科書の該当項目を見返す、そういう使い方が想定されているのではないだろうか。


これまで長年にわたって研究活動で代謝経路というか、代謝マップとにらめっこしてきた私にとってはもちろん断片的に知識として蓄えてきたことが多く書かれている。
しかしながら、この著者の先生の捉え方や医学的な経験を元に、非常に明快に各項目が解説されている。
医学的な視点というのはやはり自分には欠けており、これまでとは違う角度から代謝学を学び直すことができた。
これからも、いやこれからはもっと眺めることになるはずなので、この知識はきっと活かされることになるだろう。
素晴らしい本のご紹介、ありがとうございました!
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ゲノム編集で2020ノーベル化学賞!
昨年2019年10月7日に低酸素研究で共同研究者たちの師匠であるGregg L. Semenza先生が2019ノーベル生理学・医学賞を受賞された。
奇しくもその2週間前に日本癌学会学術総会と関西医科大学でダブルヘッダーで講演を拝聴しており、自分がここ10年以上関わってきた分野での受賞をとても嬉しく思っていた。
そしてその一年後の同日、2020年10月7日。
今度はゲノム編集のための手法の開発でEmmanuelle CharpentierさんとJennifer A. Doudnaさんのお二人が2020ノーベル化学賞を受賞された。
この4月からゲノム編集の卓越大学院(ゲノム編集先端人材育成プログラム)のバイオインフォマティクス教育を本務として、ゲノム編集イノベーションセンターで仕事をさせていただいたおり、またもや近しい分野での受賞となってとても嬉しく。
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オンラインのトーゴーの日シンポジウム2020
10月5日は、トーゴーの日。
今年でついに10回目だが、やはり今年はトーゴーの日シンポジウムもオンラインに。
今年からはついに、なかのひとではなくなったがポスター発表を。
もはや「ポスター」という名称は不適切かな、とzoomの画面共有を使って受け答えしていて思った。
スクリーンショット取るな、とかそういう要請もどうなんだろう、と。
そもそもCC-BYで「ポスター」コンテンツ出しているんだし。
チャット機能の無効化もなんか寂しい感じがした。
そこが荒れるのが嫌なのであれば、せめてハッシュタグ決めといてTwitterなどで場外議論とかを誘導してもよいんじゃないかと。
いろいろとモヤモヤが残ったオンラインなトーゴーの日だった。
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酒まつり2020前哨戦
10月1日にお客さんを連れて賀茂鶴さんに行くと、日本酒の日、ということで。
本来なら酒まつりで出すはずだったお酒が売っていたので、もう買うしか選択肢がなく。
今年は10/10,11にオンラインで酒祭りをやるということで。
盛り上げて参りましょう。
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第79回日本癌学会学術総会
今年2020年の癌学会学術総会は、広島での開催だった。
ちょうど自分が広島に異動して、いいタイミングで多くの人と再会し、またその前後に多くの人が新しいラボにきてくれるものだと思っていたのだが。。
COVID-19のため、多くはオンライン開催となり、シンポジウムなどの一部のみがオンサイト(オフライン)開催となった。
幸い自分の発表(演題名:Development of genome editing data analysis environment for cancer research)はシンポジウム(ゲノム編集によるがん研究と治療への展望)に選んでもらったため、オンサイトとなり、これまでの学会と同じように会場に行って話すこととなった。
ただ、聴衆の数は例年に比べてワンオーダー少なく、20人ほどだった。
自分の発表時には、オンラインでは40アカウントほどアクセスがあったらしいと聴いてくれた人から教えてもらった。
中身としてはこれからやっていく内容に関してちゃんと発表できたので、それはそれで良かったのだが。
企業展示もオンサイトではなく、唯一あったのが書籍販売だけ。
それも例年よりも小規模で、せっかくこの時を目指して「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」の出版を間に合わせたのにちょっと残念な感じで。
オンラインの方でもっと盛り上がってくれるとありがたい。
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ぼっちラボでなくなった?
大学院は10月入学もありまして。
生命医科学プログラム博士課程後期の社会人大学院生として入学された小野さんが、bonohulab最初の学生として今月2020年10月から所属することになりました。
社会人大学院生はお仕事がメインでその合間に大学院での研究をされるというハードなものですが、それでも学びたいという熱意に敬服。
そういうわけで、学生が増えたものの、普段からラボに物理的に居るわけではなく、ぼっちラボは事実上継続。
また、来年2021年4月入学の博士課程前期(いわゆる修士課程)ならびに博士課程後期の学生、募集中です。
おそらく今月中頃には募集要項が出るのではないかと。
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2020年9月を振り返って
ついに来月10月からとなった本務中の本務である卓越大学院のバイオインフォマティクス講義シリーズ全15回の準備がメインの毎日。
オンデマンド対応が必要となって、収録を開始するなど。
PowerPointのプレゼンテーションだけで完結せず、ウェブブラウザやターミナルを多用する講義に対応すべく、Zoomを使った独自の収録方法を採用して。
また、今回初めての試みとして、WSL2を使うことでWindows10上でも同様のコマンドライン操作ができるように配慮、実際にそれをできる限り確認しながら。
もちろん、ひき続き予算獲得のための諸々も並行して、月末には科研費も取り掛かり出した。
その合間に書き溜めてきていた、研究生活25年の節目を振り返る「ゲノムと私の四半世紀」を公開。
それは、研究生活10年目の時に「RNAと私の10年」として書いたものの流れで、今度はゲノムを、ということで。
今月(2020年9月)も先月に引き続き論文発表等なしだったが、ついに、このブログでも言及してきたように、前職時代から企画してきた今月9月25日に「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」が出版。
凸版印刷様のソーシャルイノベーションニュースでbonohulabの取り組みを紹介していただいたのも、今月9月のはじめに公開された。
結局今月も、転職後半年経ったものの、外泊を伴う出張はまだない。
しかし、外泊を伴う出張の予定が入りったり、外部での講演依頼が出始めてきた …
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WSL2でバイオインフォマティクス
Windows Subsystems for Linux2(WSL2)を使って、ubuntuをインストールしたことは2ヶ月ほど前のエントリに書いた。
その際、いくつかのツールがapt
の仕組みを使ってインストールできることも確認し、実際に重めのBLAST検索をやってみるなどもうまく行った。
実際のバイオインフォマティクスの現場で使えるか?
それを検証するためにこのqiitaの記事とDockerのドキュメントを参考にDockerをインストール、cmatrix
を動かしてみたり。
% docker run --rm --log-driver none -it beezu/cmatrix
これでMacと同様にDockerなツールをお試しで動かしてみるということもWSL2上でできるはず。
さらに使いやすくするために、Biocondaをインストールするなど。
普通にBiocondaのドキュメントの通りインストールするだけだが、特に何かコツがあるわけでもなくWindowsではなくLinuxとしてインストールするということだけ。
Biocondaが入ったら
% conda install -c bioconda emboss
などとすると普通にEMBOSSがインストールできる。
これでEMBOSSのプログラム資産が利用できる。
なんて素晴らしいことではありませんか。
その際 …
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私の講義動画作成方法
講義動画作成に頑張っていらっしゃる学校の先生方、おつかれさまです。
今年度からは自分もその立場となり、10月からは対面授業になるかもという淡い期待もくだかれて講義前の動画作成に励む毎日を送っています。
5月の初講義の際には自分は、学生さんが講義をうける1週間前に1人で講義室に行ってビデオカメラで撮られるという無観客試合ならぬ、無生徒授業を。
ただ、このやり方は事務の方が動画を回収してアップロードして、という具合にコストが高く、また取り違えなどの心配もあってあまり推奨ではないイメージ。
それとは別のやり方でPowerpointの各スライドに音声を吹き込んで動画を作成するという手段が一番普及している模様だが、それでは先生の顔が見えないという苦情もあるらしく。
しかしながら自分の講義の場合、Powerpoint以外の他のアプリケーション(ウェブブラウザやターミナルなど)を多用し、またハードディスクなどの周辺機器を使ってみせることもあるので、Powerpointだけで完結しない。
だからこそ、演習形式での授業としたかったのであるが、こういう状況なのでしょうがあるまい。
そこで、どうしたらいいか、いろいろ考えたところ、身近なところにsolutionがあった。
Zoomである。
Zoomにはオンライン会議を収録して動画(mp4形式のファイル)で保存する機能がある。
すなわち、ひとりオンラインミーティングをして、それを動画として収録すれば良いだろうと。
Zoomで普通にオンラインミーティングをする感じで「新規ミーティング」を開始し、あとは「レコーディング」ボタンを押せば収録が開始される。
そのままの状態で画面の向こうの聴衆に話しかけたり、デバイスを見せたりもできるし、また「画面を共有」してスライドの画面やデスクトップを見せることもできる。
Zoomで良いのはそうやって「画面を共有」している間もこちらの様子が右上に小さく表示されることだ …
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純米吟醸まぼろし
昨日のエントリで紹介した大長檸檬酒の中尾醸造と言えば、まぼろし。
まずは、お膝元の道の駅たけはらで購入した、そのまぼろしの純米吟醸から入門してみた。
日本酒っぽくなく、ちょっとフルーティーな印象。
うまい。
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大長檸檬酒
「おおちょうレモンしゅ」と読む。
客人がお土産として買って、逆に勧められた逸品。
メーカーの中尾醸造さんのウェブサイトによると、
国産レモン発祥の地といわれる瀬戸内海に浮かぶ大崎下島豊町。この地で、品質・栽培面積ともに全国一を誇る「大長レモン」のしぼりたて天然果汁をふんだんに使用し、独自の製法で発酵熟成させた世界的にも珍しい極めて純度の高いレモン酒です。(1本当たりレモン5~6個相当の果汁を使用)
レモン果汁を発酵させて作っているとのこと。
レモンリキュールにありがちな甘ったるい感じは無く、さっぱり。
リピートしそうな感じ。
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酒米ハンドブック
「ハダカデバネズミのひみつ」で紹介されているdebalabがちょうど熊本に移り始めた時に、その熊本で開催された国内版バイオハッカソンBH17.11の際に盛り上がっていた酒米のDB化の話。
きっと、広島開催のBH20.9でもそのネタで盛り上がるに違いないと思って、自分も「酒米ハンドブック」を買っておいた。
やはり、会場ではその話題になって、良い交流ネタになったようだ。
今後醸し出される展開に期待したい。
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ハダカデバネズミのひみつ
国内版バイオハッカソンBH14.14の帰りにふと北大に寄り道したことがきっかけとなって始まったハダカデバネズミの共同研究。
それも始めてから早いもので5年になろうとしている。
その間に先方のラボも熊本に移り、私も…。
そんな時に「ハダカデバネズミのひみつ」という本が出るよと教えてもらって。
もちろん、長年に渡って共同研究しているので、生物学の研究において重要な「ドメイン知識」としていろいろ知っている。
しかしながら、その知識を埋めるいろいろなことはやはり知らないことも多々あるわけで。
一読して思ったのは、そういった知識の境目を埋めるのに最適な本だった。
p111に出てくるハダカデバネズミのiPS細胞の研究とかも一応co-authorでいっちょ噛んでいるわけだが、
特に彼女らが今育てているハダカデバネズミはどこから来たのか、その研究を始める前はどういった状況だったか、この機会に初めて知った。
なので、この動物に関して興味を持った人、是非読んでみては?
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Interview バイオ×デジタル
初のbonohulab紹介記事「バイオとデジタルの融合 バイオインフォマティクス」を、凸版印刷さんが出されているソーシャルイノベーションニュースという冊子の特集「ゲノム編集とデジタル技術が拓く未来」で出していただきました。
取材自体は写真撮影と90分ぐらいのインタビューの二回に分けて、後者はリモートでのオンラインで。
私がこれまでやってきたこと、その上でbonohulabでこれからやっていこうとしていることが客観的にまとめられています。
是非ご一読ください。
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2020年8月を振り返って
ひき続き予算獲得のための諸々と10月からのバイオインフォマティクスの授業準備がメインの毎日。
中旬は世間は夏休みだったが、体のメンテナンスのため有給休暇を(転職後初めて)1日いただいた他は、カレンダー通りに動いた。
そして、今月上旬に出していた広島県商工労働局による令和2年度 ものづくり価値創出支援事業 未来ニーズ探索型F/S研究開発補助金に提案課題「バイオ×デジタルトランスフォーメーション(BioDX)を加速するデータ解析基盤技術の開発」を採択していただいた。
これで、ついにいわゆる「ウェット」な研究を開始できる。
本当、感謝しかない。
今月(2020年8月)は論文発表等なし。
色々出したからか、査読の依頼はまた来るようになり、まともそうなところだけ受けるように。
だいぶ以前のように戻ってきた感じがする。
しかし、結局今月も、転職後5ヶ月経ったものの、外泊を伴う出張はまだない。
10月の学会はシンポジウムでの発表に選んでもらったが、ハイブリッド開催で多くの人と再会できる感じもなく。
まだまだ元には戻ってはいない。
いつまでこの状況が続くのだろうか。
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