Category: about

Genome and I in 2020

Written by Hidemasa Bono in about on 日 06 9月 2020.

執筆は2020年

ゲノムと私の四半世紀

今年(2020年)、大学院に入ってからちょうど四半世紀、丸25年を迎えて区切りの年を迎えている。 以前(2005年)に研究活動10年の節目にRNAと私の10年を書いた。 それから早15年。 25年の節目の今、ゲノムと私の四半世紀ということで、ゲノムとの関わりを焦点に書いてみようと思う。

そもそもゲノムという言葉を意識したのは、1993年に受けた生物物理学の講義である。 その講義をされていたのは永山國昭先生で、そのころは私が所属していた東京大学教養学部基礎科学科におられた。 ヒトゲノムプロジェクトに関する新聞記事が配られ、旬なネタとして紹介された。 その時にゲノムにかんする研究やりたい、とおぼろげに思ったことを今でも覚えている。 その後の卒業研究では、分子生物学のラボに属してDNAやRNAを扱う研究(いわゆるウェット)を始めたものの、大学院の進路の関係でそれは続けられなかった。 そのラボの大学院には受からなかったためであり、ウェットの研究を積極的に止めたわけではない。 それがベースにあるため、今でもウェット&ドライな研究を目指しているのである。

そういうわけで、大学院生時代(1995-2000)は一転ピペットをキーボードに持ち替えた研究をすることになった。 今でいうドライな研究である。 ゲノムネットを運営していたラボで、生命科学分野のデータベースの日本での提供やBLASTやClustalWなどのサービスを行っていた。 自分の研究としては、ゲノムが決定された微生物の(タンパク質配列の)読み枠(Open Reading Frames(ORFs …

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Profile of bonohu

Written by Hidemasa Bono in about on 月 04 5月 2020.

研究・教育遍歴

2020年5月現在。

大学

生物に興味を持つも、具体的に何をやりたいかは決めきれずに東京大学理科2類に入学。 進学振り分けの際も何を専門にしたら良いか決めかねて結局、教養学部基礎科学科第一という「教養学部の後期課程」の学科に進学。 そこで興味をもったのは量子力学、統計力学、有機化学、生化学、そして分子生物学だった。 分子生物学の実験研究者になることを夢見て、分子生物学で卒業研究を始めたものの、そこの大学院進学に失敗 してその夢は断たれる。

大学院

都落ちして心機一転、京都大学大学院理学研究科生物科学科(生物物理専攻)に入学。 京都大学宇治キャンパスにある京都大学化学研究所にて、黎明のゲノム情報科学に触れる。 折しも、その年(1995)の夏に Haemophilus influenzae のゲノムがfree-living organismのゲノムとして世界で初めて公表され、それのゲノム配列解析から研究を始めた。 その後、世界各地からぞくぞくと出てくるゲノム情報をインターネットを使って収集し、ゲノムスケールの遺伝子機能予測手段の開発とそれを使った解析、具体的には

  1. 酵素遺伝子の代謝パスウェイ再構築 (Bono H. et al. Genome Res., 8 , 203-210 (1998))
  2. His-Asp …

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I support Open Access

Written by Hidemasa Bono in about on 金 01 5月 2020.

オープンアクセスと私

(2020年5月加筆)

オープンアクセス(Open Access)がこれほどまで広く、一般的になるとは思っていなかったのが正直なところである。 そうならないと科学の発展の妨げになると固く信じていたが、世界は変えられるのだな、と。

私個人は、2000年ごろからオープンアクセスを意識して研究を進めてきた。 オープンアクセスを支持するきっかけはStanford大とのマイクロアレイ共同研究だった。 マイクロアレイとは、スライドガラスなどの基盤上にDNAを貼り付け、それと相補的なDNA(やRNA)を蛍光標識することで検出するという実験技術で、それによって一度に数千から数万の遺伝子の発現をはじめとした定量が可能となった技術である。 マイクロアレイを使った研究では、多くのunfamiliarな遺伝子(これまでほとんど馴染みのない遺伝子)に遭遇する。 その遺伝子に関しての研究論文をすぐにインターネット上でみることができない(今で言うpaywalledなところにある)ため、せっかくの研究の流れがそこで止まってしまう。 それをなくそうというのがきっかけでPLoSを始めたのではないだろうかと思っている。

PLoSとは、PublicLibraryofScienceの略称である。 その名の通り、科学論文に対してpublicなアクセスを求める運動で、最近はPLoSではなくPLOSとなっている。

理化学研究所時代はあまり感じなかったが(IP addressによるサイトライセンスを多数取得してくれていたおかげで)、私立医大の研究室に移ってからは読みたい論文が電子化されているのに読めないフラストレーションに苛まれた(2000年代中頃当時)。 現在(2010年代)、図書の電子化がある程度進み、必要なjournal(Nature, Cell, Scienceなど)は研究室から自由に読めるような環境になってきたが、自分の出した論文やそれ以外の論文も制約なくその研究成果がオープンアクセスで公開されるべきである。 そういう経緯で坊農秀雅はPLOSに賛同する。 以下は坊農秀雅がPLOSを支持するということを表明するポスターで …

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about

Written by Hidemasa Bono in about on 月 01 4月 2019.

本サイトに関して

本サイトにおいてGoogle社が提供するWebアクセス解析ツール(以下「Google アナリティクス」といいます。)を使用しています。 この際、アクセス情報がGoogleに収集される可能性があります。 Google アナリティクスでデータが収集、処理される仕組みについては、以下を参照してください。

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HUB

Written by Hidemasa Bono in about on 土 20 1月 2018.

HUB

とは、Hidemasa U Bono のinitialである。middle initial 'U'は、以下のテーブルにあるように、「ゆう」を前に付けることで名前の4文字はすべて熟語になることに由来している(昔の友人から指摘されて気づく)。父親から聞いた話では、名前(秀雅)の方は実際にこれを狙って名付けたということである。

U english
ゆう ぼう encouraging
ゆう のう effective
excellent
elegant

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RNA and I in 2005

Written by Hidemasa Bono in about on 土 01 10月 2005.

執筆は2005年

RNAと私の10年

私事で恐縮だが、私は今年(2005年)、大学院に入ってからちょうど丸10年を迎えて区切りの年を迎えている。つまり、本格的な研究生活10周年を迎えたわけである。これまで、人との出会い、コミュニケーションに支えられて、ようやく「研究」と呼ばれるようになったものをやれてこれたと思う。文部科学省ゲノムネットワークプロジェクトの第一回公開シンポジウムの懇親会で、塩見春彦先生にこの原稿を依頼されたときに頭によぎったのが、人のつながりと研究の広がりである。こうして私が書くことになったのも、メディカル・サイエンス・インターナショナルの編集者の藤川良子さんに昨年(2004年)の分子生物学会年会で塩見先生を御紹介戴いたからだし、その藤川さんともCold Spring Harbor Laboratoryのキオスクで見つけたBioinformaticsの教科書を翻訳する際の縁で知り合いになったからである。この機会にRNAと私の因縁を中心に私の研究半生を書かせていただこうと思う。

私は情報科学系出身のように思われることが多いが、実際には大学院に入る前の半年間、卒業研究で東京大学教養学部基礎科学科の深田吉孝先生(当時)の研究室で、ウシの脾臓からcDNAライブラリーを作成して、Gタンパク質のγサブユニットの新規サブタイプのクローニングを試みていた。当時私がやるとRNAの実験はうまくいかず、「手からRNaseがたくさんでているんとちゃうか?」と言われたものだった。結局、目的の「遺伝子取り」はうまくいかないまま、卒業となってしまったが。その私が、今はマイクロアレイの実験で普通にRNAを扱っているものだから不思議なものである。

学部時代に様々な学問の触りばかりを教えられる教育を受けた私は、これまでとは違ったアプローチで生物学を研究することに興味を持つようになっていった。そんなある日、同じ学部の永山国昭先生(当時 …

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