コマンドラインで快適なデータ解析を

最近のバイオなデータ解析では、ファイルサイズが大きすぎたり、または多すぎたりで、GUIな環境では快適にファイル操作できないこともあって、コマンドラインでデータ解析をする人が増えてきたのはいい流れと思っています。基本的なシェルの操作は私がまた一から書くようなものではないと思うので、そのレベルの情報が必要な場合は、若葉本(初心者でもわかるバイオインフォマティクス入門)の「第2章必要なコンピュータ環境を作ろう」p38-92とか、Mount本(バイオインフォマティクスーゲノム配列から機能解析へ)第2版の「付録: UNIXをはじめよう」p565-570とか参照してください。

割と当たり前すぎて紹介されにくい、普段から私などがよく使う(技というにはおこがましいという人がいるかもしれないレベルの)tipsを何点か紹介します。

コマンド入力は、誰しもほぼ間違いなくタイプミスします。それを防ぐためにどうしているかというと、タブ補完を利用します。コマンドを途中まで入力して(たとえばcuff)、そこでタブ(tab)キーを入力するとコマンドサーチパスにその単語で始まるコマンドがsuggestされます。 [shell] % cuff cuffcompare cuffdiff cufflinks cuffmerge [/shell] さらにlと打って、タブキーを押すとコマンドすべてを入力しなくてもコマンド名が「補完」されてcufflinksとコマンドライン上に表示されます。 cufflinkだったか、cufflinksだったか、うろ覚えで、それに続くさまざまなパラメータを書いてしまってcommand not foundと言われてがっかりしなくてすみます。

直前に使ったコマンドを一部オプションを変えて再実行したいということが頻繁にあります。その際、直前のコマンドを毎回一から入力していたり、GUIでcopy&pasteしていては時間がかかります。是非シェルのhistory機能を活用しましょう。上矢印キー(↑)で直前のコマンドが表示されます。もう一回上矢印を押すとさらにもう一回前のコマンドが表示されます。あとはわかりますよね。それを表示した状態でcontrol + Aでコマンドの行頭に、control + Eで行末にカーソルがジャンプします。一文字戻すにはcontrol + B、一文字進めるにはcontrol + Fです。また、control + Dで表示されているコマンドが一文字消せて編集できます。また、 [shell] history [/shell] と打つとこれまで実行したシェルコマンドが表示されます。是非活用して下さい。


Written by bonohu in misc on 土 29 6月 2013.