細胞工学別冊「次世代シークエンサー Dry解析教本」
いよいよ出版されます。本日、2015年10月8日からの第74回日本癌学会学術総会@名古屋国際会議場にて先行発売されます。私自身、今年も癌学会学術総会に出席しており、先行発売の状況をその場で確認できるのは大変楽しみです。なお、正式な発売日は来週2015年10月15日です。
内容に関しては、目次が出版社のこの本のウェブサイトで確認できますので、そちらをご覧下さい。この本誕生秘話は「はじめに」に詳しくかかれているのでそちらに譲るとして、私の個人的なこの本に対する思い入れについてここに書き記しておこうと思います。 DBCLSに移った2007年から、生命科学分野のDBやウェブツールに関する動画チュートリアルを統合TVとして作成、維持管理に8年間やってきました。統合TVの動画チュートリアルは初心者向けで(講義を収録した統合TVはそれこそ超マニアックなものもありますけど…)、中上級者向けのコンテンツを、という御意見もあり、実際のデータ解析のtips的なものをこのブログの「2010年代のバイオインフォマティクス」というカテゴリーで書き溜めてきました。中上級者ならそういったサイトをインターネット上に置いておけば勝手に見つけてくれるだろうと言うハラもあり、とくに宣伝していませんが。 それもある程度溜まってきたのと、NGSデータ解析に関してある程度いろいろ出尽くしてきた感もあり、私なりのNGSデータ解析のまとめ的なコンテンツを 「次世代シークエンサーにより得られたデータの解析」と題して領域融合レビューに書かせてもらいました。さらに突っ込んで学んでもらうには、オンラインだけでは到達しない読者層もあり、やはり成書が必要だろうという声も多く、それに自分自身も賛同するところがあったので、今回の本の企画の話に乗っからせてもらいました。 Level1の「Macの買い方」と「データベースの選び方」を執筆した他、分担監修者として主にLevel3を担当し、著者たちが書いてきた「コード」がちゃんと動くかどうか、チェックする係を担当しました。でも、この本のメインはLevel2です。RNA-seq, Exome, ChIP-seq, WGBSの解析プロトコールが母国語で、しかも実際にそれを様々なバックグラウンドの人がやってみたレポート付きです。DRY研究ならでは、の企画ですが…正直とても大変だったことを白状しておきます。それはそこを担当された監修者が、いつかきっと何らかの形で語ってくれることでしょう…。