Review 2018
2018年を振り返って
年頭に書いた「2018年、かくありたい」に沿って、2018年の活動を振り返ってみたい。
引き続き、ずっと取り組んでいるメインの仕事、公共DBの全レコードを対象としたデータ解析研究に力を注ぎ、懸案の仕事を論文化したい。
公共DBのメタ解析に関しては長年やってきたことをbioRxivにプレプリントとして2月にアップできた。
- Meta-analysis of hypoxic transcriptomes from public databases
https://doi.org/10.1101/267310
さらに関西医科大学 広田喜一さんとの共同研究の論文も1本プレプリントにアップされている。
- In renal cell carcinoma, cancerous phenotypes linked to hypoxia-inducible factors are insensitive to the volatile anesthetic isoflurane
https://doi.org/10.1101/375311
それ以外にも、2018年は査読論文4本。 タイトルのところで、それぞれの研究成果発表に対して出してきた職場のニュースにリンクしてある。
- Differentiated Embryo Chondrocyte plays a crucial role in DNA damage response via transcriptional regulation under hypoxic conditions
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0192136
広島大学原爆放射線医科学研究所 谷本圭司さんとの共同研究 - Construction of a simple evaluation system for the intestinal absorption of an orally administered medicine using Bombyx mori larvae
https://doi.org/10.5582/ddt.2018.01004
東京農工大学 天竺桂弘子さんとの共同研究 - Promotion of malignant phenotype after disruption of the three-dimensional structure of cultured spheroids from colorectal cancer
https://doi.org/10.18632/oncotarget.24641
大阪国際がんセンター 井上正宏さんとの共同研究 - Suppression of mitochondrial oxygen metabolism mediated by the transcription factor HIF-1 alleviates propofol-induced cell toxicity
https://doi.org/10.1038/s41598-018-27220-8
関西医科大学 広田喜一さんとの共同研究
共同研究で長年やってきた仕事の論文化はある程度は進んだかと。 出すべき論文はまだまだ多数あるものの。
当方、研究グループとしては1人だけであることを考えると、専念義務のある本務以外にプレプリント+査読論文合計6本は頑張ったほうだと思う。
これまで出してきた論文の被引用数は、Google Scholarの定点観測によると緩やかに増加の傾向にある模様。 データベースやツールが使われ、引用されてきたからかと。
その上でそれを利用した研究を進め、グラントを獲得できるようにしたい。
メタ解析結果を利用した研究に関しては、タネをまくことは月一回程度を目安に行った外部講演である程度は達成できたかと。 しかしながら、グラント獲得は達成できず。 来年引き続き頑張りたい。
SNSに割く時間を減らして、考えていることの情報発信をこのブログなど、他の便利ツールに頼らないやり方でより発信していきたい。
他のこともあったからだが、facebookは今年の途中でアカウントを消去して完全に止めた。 長年アカウントだけは残っていたmixiも同様。 そして、twitterに関しても今年さらにtweet数は減少しており、それにかける時間は減らすことができたのではないかと。
そして、空いた時間を本業の研究活動やプロボノ執筆活動に。 2017年のBono本に引き続き、2018年も以下の出版に関わった。
- ゲノム第4版を分担翻訳
- 生命科学データベース・ウェブツール 図解と動画で使い方がわかる!研究がはかどる定番18選を監修と分担執筆
さらに2019年2月の出版になるが、生命科学データ解析を支える情報技術も企画から分担執筆を行った。
生命科学データ解析が必要とされているからだろう。この流れで2019年も頑張っていきたい。