2016年を振り返って

2016年を振り返って。

職場であるDBCLSの一部が三島に移って3年目。「連携していない」とお叱りを受けてきたDDBJとの連携に重点を置いた。5月にINSDCのミーティングに参加して、その際に同時に行ったDDBJとEBI ArrayExpressチームとのcollaborationにも。手始めとして、ArrayExpressデータのミラーリング実務を担当。その結果、DDBJにネットワーク的に近い人達にArrayExpressのデータ取得が楽に短くなったわけだが、DBCLS的にもAOEの更新が無駄なく実行できるように。結果として連携強化されただけでなく、オマケ付き。

DDBJ以外の遺伝研の研究者との連携も、これまで種を撒いてきいるが、その中で「双葉」が出てきたものがあった。なんらかの形で「実」を結んでくれるといいな。

オープンアクセス、オープンサイエンスに関連して、前年(2015年)から文科省の担当官からヒアリング等を受けるようになっていたが、それに関連したSciREXにも関わるように。その季刊誌、SciREX Quarterly にリレーエッセイを書かせてもらった。それとは別だが、似たメンバーの集まる国立情報学研究所の国際学術情報流通基盤整備事業(SPARC)セミナー企画ワーキンググループメンバーになって、セミナーの企画等も関わった。 それ以外にも、日本語の書き物はいろいろと。去年分担執筆した本が出た他、日本農芸化学会の「化学と生物」、日本生物工学会の会誌には二ヶ月おきの連載で統合DBのサービスなどを紹介させて頂くことになり、それの初回「ウェブ上に散在する情報を生命科学研究にどう役立てるか」を書いたり。

もちろん、いわゆる研究活動も。ハダカデバネズミ共同研究は、研究費を一緒に取りにいくことに成功、論文を出すことにも貢献できた。 昆虫の共同研究は、国際会議に一緒に参加し、これまでずっと協力してやってきたドライとウェットベンチの組み合わせを売りにした論文をついに通すことができた。

学会や研究会的な活動も積極的にやったつもり。日本分子生物学会でのフォーラム「いかにして使えるデータベースを維持し続けるか?」企画、遺伝研研究会「次世代モデル生物におけるゲノム情報利用ワークショップ」とそれと連続開催の講習会(AJACSadvanced三島3)主催などもやり遂げた。

思い起こすと、いろいろなことやってきたのだな、と。しかしながら、DB全体を対象としたデータ解析研究がまだまだ低調だったのは反省すべき。昨年もこの反省をしているから、来年はそちらに注力できるよう、「選択と集中」すべきかと。来年、2017年も頑張ってベストを尽くしたい。


Written by bonohu in misc on 水 28 12月 2016.