統合牧場移転
統合牧場の郊外への移転が始まりました。一ヶ月のモラトリアム期間を経て、2014年4月からは静岡県三島市にある国立遺伝学研究所にその場を移します。
統合牧場の歴史は、統合TVを作成して頂く近隣の大学院生RA(Research Assistant)さんや大学生アルバイトさんたちから始まりました。その後、プログラミングスキル豊かなRAさんたちの参入によって技術開発部が自然発生的に成立し、「男の子牧場」事件があった頃だったこともあって(?)、「ヘンタイ牧場」を経て「統合牧場」と呼ばれるようになりました。
技術開発部はNGS解析の黎明期にその解析パイプラインプロトタイプやそういったものを動かすのに必要なコンピュータリテラシーに関して多くの日本語ドキュメントをインターネット上に蓄積した他、自然言語処理に関しても継続的に研究開発を進め、学会年会抄録間の関連性マップを作成するといった成果も挙げてきました(例: トーゴーの日シンポジウム2013のポスター関連図)
2007年7月から続く統合TV番組作成は、2014年2月までの、6年と8ヶ月(80ヶ月)で 763 本の統合TVを作成、公開しました。月平均約9.5個、約3.1日に1本というペースです。年ごとの集計を単純に足すと、 訪問者数 361,917 訪問数 1,154,330 ページ 3,785,082 バイト数 24.6Tb でした。ただ、これはオリジナルのサイトだけで、YouTube支店を含んでいません(こちらの集計はh_ono氏のこのつぶやき参照)。
また、さまざまな生命科学関係のアートも作成、公開してきました。これらは、CC-BYという再利用性が高いライセンスを明示して配布を行っており、Togo Picture Gallery(略称: togopic)からそれらを閲覧、入手することができます。
今後、移転すると「統合牧場」の近隣には大学や大学院がこれまでほどないため、従来型の出勤して働いてもらうことが困難になります。ですので、そのスタイルからの変革が今求められております。これまでの活動を「クラウド上」に移行するスタイル(「クラウド牧場」とでも呼べばいいのでしょうかw)を現在模索しております。良い知恵があれば是非教えて下さい。
これまで(位置的には)東京大学本郷キャンパスの中にあって、教育という役目も幾分かは担っていた「統合牧場」でした。約7年の間に60人ほどのRA・アルバイトさんを受け入れ、そのうち2人は統合牧場(DBCLS)の職員に、生命科学関連の仕事を現在やれている方も何人かいらっしゃいます。確かに、これまでのようにはできなくなりますが、それは大学のほうでしっかりとやって頂く本来の姿に戻ることを切に願っております。