And what is togotv18?
そして、統合TV本とは?
統合TV本こと、「生命科学データベース・ウェブツール 図解と動画で使い方がわかる!研究がはかどる定番18選」であるが、名前の通り、図解と動画で生命科学分野のデータベース(DB)や(ウェブ)ツールを紹介する書籍である。 古くは手取り足取り本など、DBやツールを紹介する類書は過去に何冊か出ている。 そのうちのいくつかに自らも関わってきた中でさらに新たに一冊出すわけなので、今回また本を出したわけを書き記しておきたいと思う。
実は、紙媒体の書籍(最近では電子媒体もあるが)で生命科学分野のDBやツールを紹介すること自体に限界を感じたため、動画でそれらを紹介するプロジェクト統合TVを2007年7月に始めた。 しかしながら、統合TV開始から約10年が経ち、時代も変わって、ウェブページを介して生命科学分野のDBやツールが使えるのが当たり前になっている。 結果として、それらの利用が一般化し誰もが使うようになった。 当然ながら、利用者のコンピュータリテラシーのレベルもさまざまなわけである。 すなわち、かつての生命科学ラボによくあったような、研究室のコンピュータ係の得意な人だけがDBやツールを使えればいい、そんな時代ではないのだ。
そこで、自分でインターネット検索してそういったDBやツールを探し出してきて、使い方を習得することに馴れていない人向けに書籍としてそのガイドを作成しようという話になった。 逆説的ではあるが、最終的には統合TVなどの動画やオリジナルサイトのドキュメントを読んで、詳しく使えるようになってもらう、そのための導線としての入門書として、である。 TVを見るためのガイドとして「ザテレビジョン」があった(ある?)ように、生命科学分野のDBやツールを使うためのガイドブックが今回の統合TV本だと理解していただければと思う。
各章8ページを基本に、18のDBやツールでまとめられている。 それ以外にも統合TVエバンジェリストによるコラムや、付録「動画作製の舞台裏」があり、中上級者にも楽しんでいただけるかと思う。 そして、一通り読んだら周りの後輩や学生さんに紹介してあげてほしい。
そしてもう一つの目的が、書籍として出回り紹介されているDBやツールを最新コンテンツにするということである。 出版されている類書は、その出版から4,5年以上経っており、そのままで利用できないものも多い。 ちょっとしたウェブインターフェースの変更などでつまづいて先に進めなくなっていた人を数多くこれまで見てきた。 そこで、それらをアップデートするという目的も込めている。 また、より新しい良いDBやツールが多数出ている。 それらを新たに紹介するという意味も大きい。 統合TV本の最後の方の章に、そういったDBやツールがまとめて紹介されている。
最後に、出版社のこの本のウェブページに序文が掲載されているので、それも参考にして欲しい。