Web interface for BLAST in DDBJ suspended
DDBJのBLASTウェブインターフェース停止
今日2021年10月15日に以下のようなアナウンスがDDBJよりあった。
“リソースの不足により安定運用が難しくなりました。 そのため、2021年11月10日~11/19日のスパコンメンテナンス時点より、Blast および ClustalW のサービスを一旦休止し、再開の折に再度アナウンスさせていただきます。” / “BLAST と ClustalW サービス休止のお知らせ” https://t.co/7cvzsjtZfG
— トクニンティヌス (@bonohu) October 15, 2021
いつかはそうなると思っていたが、このタイミングとは。 この川柳が身にしみる…。
いつまでも あるとおもうな そのサービス
今絶賛収録中の卓越大学院のバイオインフォマティクス講義では、これらのサービスを使わずにローカルに配列類似性検索(BLAST)や多重配列アラインメント(停止するサービスではClustalWとあるが、講義ではClustal-Omega)を行う方法を教えている。 特にBLASTに関しては、ウェブインターフェースが必要な場合、ローカルにsequenceserverを(Dockerを使うことで手軽に)立てて利用する方法を紹介している。 なので、直接的な影響は特にないのであるが、これらの講義の収録はちょうど終わったところでタイムリーな話題として話すことができず。
そもそも、90年代後半にこれらの配列解析プログラムも(実は当時からオープンソースであったが)広まっていない時期にこのようなサービスが開始されたものだった、となかのひとをやっていた自分は認識している。 当時はヒトゲノム配列も決定されておらず、インターネット回線も細くデータベース全体をダウンロードしてくるのも現実的でなく、現在決定されている塩基配列全体を検索できることにご利益がとてもあった。 2020年代の現在では数多くの生物種のゲノム配列が決定され、そしてそこにコードされた遺伝子配列もアノテーションされて利用可能となっている。 その上、塩基配列解読がものすごくハイスループットに安価に手軽になっている。 そればかりか、そういった配列解析プログラムの多くが簡単にインストールできてすぐに特定のバージョンを実行することも可能になっている。
そろそろ考え方を変えるべき時期に来ているのではないかと。