Review 2023

2023年を振り返って

今年2023年はラボを主宰し始めてから早4年目。 去年からさらにいろいろと変化の年となった。

まずは自分自身の「特任」がとれたこと。 プロジェクト雇いの年更新から大学本体から雇われる定年制となった。 そのため、一度退職して、再度雇用されたことに。 とはいえ、物理的には何も変化なかったのだが。

その結果、学部生の配属が始まったこと。 7月に初の対面での講義で研究室を紹介し、その後研究室見学。 その結果、10月から学部3年生が2名配属された。 また、他の学部生向け講義も担当することになった。

一昨年、去年と多かった論文出版数は今年は元に戻った。 2023年に出版された論文は査読付きが5本(昨年14本)、プレプリントで査読済みとし出版されていない論文が7本。 昨年は8本だったcorresponding authorの査読論文済み論文が3本に。

また、出版した書籍は2冊。

  1. 生命科学者のためのDr.Bonoデータ解析道場 第2版
  2. 改訂版RNA-Seqデータ解析 WETラボのための超鉄板レシピ

毎年恒例にしている今年の年頭に書いた「2023年の計」に沿って、今年2023年を振り返ってみたい。

1 学生・研究員がきっちりと研究し論文を出していけるよう、研究室運営に注力する

学生や研究員が増えている中、研究室の運営は非常に大事になっており、これまで以上に注力した。 懸案となっていた研究スペース問題に取り組み、ハード面ではそれなりの成果があったように思う。 居室も学生部屋と研究員部屋に分けることができた。 今後もソフト面でのサポートを引き続きがんばっていきたい。

2 多くの学生が研究室にインターンできる「ミライ牧場」を実現する

上記のとおり、学生部屋としてある程度余裕があるスペースができたため、インターンも受け入れることが物理的に可能となった。 次項と関連して、今後学生さんを受け入れられる体制を作っていきたい。

3 研究分野の裾野を広げる執筆・講演活動にも力を入れる

2023年は3月に1回11月にもう一回、アウトリーチイベントを開催し、その講師を務めた。 一般社団法人バイオDX推進機構に運営を、また研究室の学生さんにはコンテンツを考えたり当時の進行を、と多大なる御助力をいただいてこそ実現できた。 また2023年5月に公式に出張が解禁となってからは、研究者向けに鳥取県米子市(鳥取大学)や大阪府豊中市(千里)、沖縄県那覇市で講演を行った。

そして、Apple silicon macが普及してきてずっと気になってきた道場本の改訂版を2023年の暮れに出版することができた。 Macだけでなく、WSL2でもということで一応の対応は付記したものの、ハードウェアのプラットフォームがいろいろあるためか、これまで見たことがないようなエラーがあるようで、今後も悩みは尽きない。

それ以外にも2023年には研究室の多くのメンバーに協力いただいて、RNA-Seqデータ解析レシピ本の改訂版を出すことができた。 これらの活動は、研究分野の裾野を広げることに寄与していくことだろう。

4 健康にさらに気をつける

大きな病気はなかったものの、劇的に健康になったということはなかった。 健康に気をつけて生活をしていくことは怠ってはいけない。 今後も継続してそうしていく。


Written by Hidemasa Bono in misc on 日 31 12月 2023.