バリアントレシピ本出版1ヶ月
2020年9月25日に「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」(以下、バリアントレシピ本)が出版されてから早いもので1ヶ月が経過した。
無事、Amazonでの発売も開始され、今月(2020年10月)頭に広島であった日本癌学会学術総会でもお披露目がなされた。
例年であればこの時期に色々行われる学会年会や大会などで書籍展示があり、そこで実際に手に取って見てもらう機会があって、twitter上でその反応があったりするのを楽しみにしていたのだが。
今年はしょうがないですね。
それでも何度かその分野「遺伝学・遺伝子工学」でのベストセラーとなってたり。
どんな中身か、ちょっと見てみたい方向けに、TogoVarの解説の部分がWeb立ち読みコンテンツとして公開されているようなので、そちらを読んで雰囲気を確認し、まだお持ちでない方はぜひポチってください。
ヒト関係の研究者だと(おそらくもうすでに)バリアントデータ解析は避けては通れない事項になっているし、またそうでない分野の研究者であっても以下のtweetに書かれているようにすぐに必要となる解析かと。
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バリアントレシピ本発売開始
ついに本日、2020年9月25日に「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」(以下、バリアントレシピ本)が発売。
現状、リアル書店かY社直販などだけで、Amazonでの発売は来週以降らしい。
待ちきれない方向けに、TogoVarの解説の部分がWeb立ち読みコンテンツとして公開されているようなので、そちらを読んで雰囲気を確認してポチってください。
福岡での昨年2019年の日本分子生物学会年会で企画を開始し、初動が早かったおかげで、その後10ヶ月で出版にこぎつけることができた。
初動が早かったのはもちろん編者の転職が予定されていたから。
編者が転職してしまうなどがあったにもかかわらず、予定通りに出版できたのは素晴らしい。
ほとんどそれによる影響がない部分にまで進められていたのは、Y社の編集者の段取りの良さに他ならない。
ありがとうございました。
バリアントレシピ本を手に取った際には、中身はもちろんのこと、以前とは異なる編者プロフィール写真をお楽しみください。
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バリアントレシピ本の想定読者
いよいよ来週末の2020年9月25日に「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」(以下、バリアントレシピ本)が発売となる。
流通の関係で、Amazonでの発売はそれより遅くなるとのこと。
早く手に入れたい方はリアル書店かY社直販などにてゲットするのが良いだろう。
ヒト培養細胞で実験されている方は、その研究対象の細胞のゲノムが公開されていればもっと研究に役立つのに、と感じることも多いのではないかと。
実はそういうデータがないわけではなく、すでに解読されているのだけれども、ヒト個人の遺伝情報まで解読されてしまっているためにcontrol access下にある可能性が十分にある。
例えば、HeLa細胞のゲノムなどがその典型であろう。
そのような普段からヒト培養細胞を使って、ターゲットはそれぞれにさまざまであるものの「実験」している方にうってつけの内容ではないかと。
ぶち当たったリファレンスゲノムとの違いは、実は生物学的に意味があるものであるかもしれない。
その解釈に役立ててもらえれば幸いである。
そういった多型情報を、公開されているレベルでうまく使いこなし、必要であれば、control accessの情報も使うようにする、という対応が必要となってくる。
その辺りの情報は体系的に得られるものではなく、今現在の状況を断片的に知る形でしか得られない。
バリアントレシピ本は、そういった情報が満載といっても過言でない。
がんの研究をしていてもその変異はこれまでgermlineの多型としてよく知られているものかもしれない。
逆もそうで、がんで知られている変異が参考になる場合だってあるかもしれない。
そのような情報の「引き出し」にこの本で紹介しているデータベースやツールが役に立てば、と。
そのような知のめぐりをよくするところにこの本が寄与できれば、編者としての役割を果たせたことになる。
「多型=カラフル …
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バリアントレシピ本の章立て
今回出版する「バリアントデータ検索&活用 変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」は、その第一報と同時にAmazonでのエントリのみならず、出版社(羊土社)のウェブページも公開された。
ここにもその章立てを紹介し、編集した意図を簡単に紹介しておく。
- バリアントデータを検索する(世界)
- (1)興味ある遺伝子の数塩基多型・構造多型を調べる 〜dbSNP,dbVar
- (2)興味あるゲノム領域にみられるバリアントを調べる 〜gnomAD(ノマド)
- [COLUMN]ヒト以外のバリアント情報の検索と比較
- (3)Pathogenic なバリアントを調べる 〜ClinVar
- [COLUMN]OMIMとNCBI 〜疾患関連のリソース
- (4)アクセス制限されたデータベースから,興味あるバリアントを保有するデータを探索・利用する 〜GA4GH Beacon とNBDC ヒトデータベース
- (5)病名・遺伝子名・バリアントのID …
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バリアントレシピ本とは
2019年11月に出版した「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(RNAseqレシピ本)は、お披露目になった日本分子生物学会年会の書籍販売ブースでも一番の売り上げとなった。
本を企画・編集したものとしては思いのほかの反響であった。
というのも、生命科学者のためのDr.Bonoデータ解析実践道場が9月に出ておりまだ新刊であったことや次世代シークエンサーDRY解析教本改訂第2版が同時に売り出されるなど、決してこの分野の本として新しい本のオンリーワンではなかったからだ。
しかしながらRNAseqデータ以上に公共データベースにデータが大量に蓄積している分野がある。
それがバリアントデータだ。
そこで、RNAseqレシピ本が絶賛販売中の日本分子生物学会年会の最中にバリアントレシピ本の企画を開始。
年が明けて2020年になってから多くのバリアント解析関係者にバリアントデータ解析のレシピを紹介することを依頼していった。
大きくデータの由来が世界中(1章)と日本人(2章)にわけ、さらに体細胞バリアントの解析となるがんゲノムに関しても3章でそのデータ利用の仕方に関して触れた。
結果として、かつて出した統合TV本のバリアントデータ解析編的なイメージになっていて紹介しているデータベースやツールにはもちろん重なりがあるが、
その本には収録されなかったDBCLS/NBDCによるバリアントデータの統合サイトTogoVarをガッツリ3章にも渡って紹介している点が新しく、そして有用だと考えている。
なので、すでにそれを持っているという場合にもバリアント解析もやりたいんだけど、という方はmust buyかと。
研究者の皆さん、もっとノウハウを共有しましょうよ。
自分で持っていたって、すぐに陳腐化しますよ。
多くの人に知られて使われてなんぼもんじゃないでしょうか。
そういうわけで、皆さんもよろしく。
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バリアントレシピ本第一報
2019年末より企画を開始して、多くの達人たちに依頼してきたバリアントデータ解析のレシピが詰まった本が「バリアントデータ検索&活用〜変異・多型情報を使いこなす達人レシピ」として今月(2020年9月)末に発売開始されることが決まった。
略称は、編者的には「バリアントレシピ本」とするつもり。
目次は出版社のページに出ています。
すでにAmazonにも出ていたので、取り急ぎここ(ぼうのブログ)にも書いておく。
なお、この本のtwitterのハッシュタグは #VariantRecipe
この本に関わるtweetはこのハッシュタグを是非。
経験上、(amazonでの購入の場合)早く読みたい場合は予約はお早めに。詳報は後日。
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