RNAseqレシピ本第3刷
「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(略称、RNAseqレシピ本)の第3刷が送られてきた。
2019年11月末に上梓、2020年3月に第2刷をしたので、ちょうど1年ぶりに。
RNA-Seqデータ解析に特化したコンテンツで、同時期に出たDRY解析教本2にもRNA-Seq解析の章があったにもかかわらず、第3刷を出すことになるほどの売れ行き。
出版から1年後の2020年末にはAnnual Updateも公開され、売れ行きに拍車がかかったのだろうか。
3月末にはついに出版社在庫切れになってしまう事態になっていたが、これでまた供給されていくはず。
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RNAseqレシピ本 Annual Update 2020
「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(略称、RNAseqレシピ本)が出版されて1年が経った。
Mac界隈は相変わらず日進月歩である。
その短い間に新しいバージョンのOSが2度もリリースされて、デフォルトのシェルがbashからzshに変更されるなど、RNAseqレシピ本販売直後から「書いてあるとおり入力しても動きません」が起きてしまったり。
さらには、Apple M1チップを搭載したMacが販売開始されたり、などと。
このRNAseqレシピ本の目玉の一つであるAnnual Updateの第1回目が、本日2020年12月14日に公開された。
Annual Updateとは、そのような日進月歩の状況に対処するべく提供されたサービスで、
大なり小なりアップデートされていくデータ解析の手法を少しでも快適に実践いただくため、本書ではウェブ付録として、著者から更新情報が届く「Annual Updateサービス」をご利用いただけます(更新は出版から3年間、年1回を予定)
という、新しい企画。
今回提供されたのがその記念すべき第1回目で、すでに登録されたユーザーにはメールでお知らせがいっているかと。
本は持っているけど、まだ登録してないよ、という方は、RNAseqレシピ本のp8にある説明を読んで登録していただきたい。
書いてある通りやってもうまくいかなくて困っているとか、何かが変更されてしまったようで最近同じようにやっても動かなくなったという方、参考にしていただければと。
大変お忙しい中、今回のAnnual Updateを書いてくれた著者の皆さん、ありがとうございました …
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RNAseqレシピ本第2刷
「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(略称、RNAseqレシピ本)が早くも第2刷をするという連絡が出版社から。
2019年11月末(実際には12月頭)に上梓されたから、3ヶ月ほどで。
RNA-Seqデータ解析に特化した内容で、同時期に出たDRY解析教本2にもRNA-Seq解析の章があるから、正直売れ行きは厳しいかと思っていたのが正直なところだったが、予想に反して。
RNAseqレシピ本発売と前後してmacOSのメジャーアップデートがあり、デフォルトシェルがbashからzshに変更された。
思ったよりもその影響があるらしい。
anacondaのインストーラーは、zshだと適切に設定ファイルを作ってくれないようでその辺を自ら対処する必要がある。
そのうち対応されて直るだろうけれども。
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RNA-Seqデータ解析セミナー@大阪大学微生物病研究所
大阪大学微生物病研究所にセミナーで呼ばれたので、大阪大学吹田キャンパスまで遠征。
きっかけは、2019年12月に福岡であった日本分子生物学会年会でお会いした際にセミナーお願いされたこと。
当初の予想を上回る数の方々にセミナーにお越しいただいた。
話し始めた直後はちょっとビックリしていたのが本当のところ。
「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(略称、RNAseqレシピ本)
の内容への導入となるような話を心がけたが、結局概論と自らの実例を紹介した。
話のTable of contentsはこんな感じ。
- 生命科学データ解析とはーRNA-seqデータ解析を中心に
- 公共データベースとその活用
- 遺伝子発現の公共データベース
- リファレンス発現データセット
- 低酸素トランスクリプトームのメタ解析
RNAseqレシピ本だけを読み進めた場合にぶつかるであろう壁として、コマンドラインインターフェース(CUI)での操作が予測される。
そこで今回は、わりとくどめに「データ解析実践道場」も併用してCUIを学ぶことを推奨してみた。
今回は、ウェットメインの方だけでなく、ドライ専門の方も聞きに来られるだろうという考えもあって、ちょうど1年前に出版した「生命科学データ解析を支える情報技術」の章立て俯瞰図を使い、話の導入にするなど、新しい試みもしてみた。
多くの方にお集まりいただいたものの、果たして講演は彼らの思っていた通りだったのだろうか?
それはわからなかったが、終了後の時間には実践的な質問を多数いただいた。
最近の講演ではあまりないパターンで、これもまた驚いた。
また、セミナー終了後には、かつて大変お世話になった懐かしい方ともかなり久しぶりにお会いできたり。
セミナーをアレンジしていただいた …
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RNAseqレシピ本発売開始
ついに2019年11月29日。
「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(略称、RNAseqレシピ本)が発売開始。
amazonでの発売開始が同時でなく、2019年12月4日とあってtwitterでは反応は鈍いものの。
去年の分子生物学会年会で実質的に企画を始めてから丸1年。
大きなトラブルもなく、順調に出版までこぎ着けた。
編集担当の方のご尽力の賜物だろう。
ありがとうございました。
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RNAseqレシピ本の想定読者
いよいよ来週末の2019年11月29日に「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(以下、RNAseqレシピ本)が発売となる。
流通の関係で、Amazonでの発売はそれより遅くなるとのこと。
早く手に入れたい方はリアル書店か日本分子生物学会年会会場にてゲットするのが良いだろう。
ちなみに、年会3日目の2019年12月5日(木)に本売場でRNAseqレシピ本を含めた私が編集や執筆でかかわった本の合同サイン会が予定されているので、乞うご期待。
RNA発現定量が手軽になり、多くの人がそれを試してみようとしている2019年現在、この本の想定読者は相当多くいるのではないか?
そういう人を念頭にこの本を企画したのは言うまでもない。
簡略版の章立てを以下に示す。
- まずはこれだけ!解析環境を整える
- データを入手する
- 転写産物の発現を定量する
- リファレンスゲノムのない生物でde novo解析を行う
- 発現変動遺伝子群を検出する
- サンプル間の発現変動した遺伝子群の機能を推定する〜エンリッチメント解析
- 多数のサンプル間の類似度を比較する〜1細胞RNA-Seqの場合
- リードカウント以降の統合解析をウェブブラウザで行う〜iDEP
- 論文投稿に必須!データを登録・公開する〜DRA,GEA
断片的な知識はもちろんググって見つけることができる部分も多いと思うが、体系立ててそれを追えるのはこの本が初めてであろう。
特にこの本の力点の一つである3,4,5章はそれを解説している日本語のウェブサイトも多い。
しかしながら、それらの手法を比較し、それぞれの利点欠点を論じている日本語コンテンツはおそらく初めてであろう。
また、1細胞RNAseqの7章もこれまでなかったコンテンツで、この本のウリの一つ …
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RNAseqレシピ本の章立て
本日(2019年11月11日)に「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」(以下、RNAseqレシピ本)の表紙イメージと章立てが出版社(羊土社)のウェブページとAmazonで公開された。
サムネールは準備中のようで現状出てないが、以下のリンクをたどると表紙イメージを見ることが出来る。
ここにもその章立てを紹介しておく。
- まずはこれだけ!解析環境を整える〜Mac+Biocondaを中心に
- データを入手する
- 2.1. RNA-Seqの注意点〜外注時のリード数,小分子・長分子での違いなど
- 【コラム】 RNA-Seq vs マイクロアレイ
- 2.2. 公共データの利用〜AOEとRefEx,SRAデータ取得,メタ解析
- 転写産物の発現を定量する
- 3.1. リファレンスゲノムにマッピングする方法①〜HISAT2 + StringTie
- 3.2. リファレンスゲノムにマッピングする方法②〜STAR + RSEM …
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RNAseqレシピ本とは
RNA-Seqが遺伝子発現測定手法として使われるようになって久しい。
2016年には、実験医学別冊としてRNA-Seq実験ハンドブックが出版され、RNA-Seqを利用したさまざまな実験手法が日本語で紹介された。
私も「RNA-seqはこうして誕生したーそしてデータ再利用へ」と題したコラムを寄稿させていただき、著者の一人となっている。
しかしながらRNA-Seqを含めた次世代シークエンサーを使った実験手法は、分子生物学の他の実験手法と比して比べ物にならないのデータ量(一回の実験(RUN)で数Gb)が得られる。
また、そのデータ解析の過程で出てくるファイルなども膨大で、FAT32フォーマットの上限である4Gbを越えることも(DrBonoBonのp87のコラム参照)。
そういった体験したことのないサイズのファイルを対象にしたデータ解析に戸惑っている人が非常に多いこと。
もちろん、上述の本や、それよりも先に刊行されていた次世代シークエンサーDRY解析教本にそのデータ解析の具体的なやり方が書かれていたものの、それ以外のより新しい手法やアプリケーションが多く開発され、それらは日本語では紹介されてはいなかった。
何より、RNA-Seqデータ解析に特化したプロトコール本がなかった。
そこで、2018年末の日本分子生物学会年会を契機に企画を開始。
年が明けて2019年になってから多くの達人たちにRNA-Seqデータ解析のレシピを紹介することを依頼していった。
並行して次世代シークエンサーDRY解析教本 改訂第2版の編集が進められていたので、著者の選定に非常に苦労したのはご想像のとおりである。
その結果、出来上がったのが、この「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」である。
この「RNAseqレシピ本」の中身を続けて解説したいところであるが、近日出版社から本の表紙や目次が公開されるので …
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RNAseqレシピ本第一報
2018年末より企画を開始して、多くの達人たちに依頼してきたRNA-Seqデータ解析のレシピが詰まった本が「RNA-Seqデータ解析 WETラボのための鉄板レシピ」として今月(2019年11月)末に発売開始されることが決まった。
著者による略称は、「RNAseqレシピ本」とするつもり。
その日のうちにAmazonに出ていたので、取り急ぎここ(ぼうのブログ)にも書いておく。
なお、この本のtwitterのハッシュタグは #RNAseqRecipe
この本に関わるtweetはこのハッシュタグを是非。
経験上、(amazonでの購入の場合)早く読みたい場合は予約はお早めに。詳報は後日。
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