Review 2021

2021年を振り返って

ラボをはじめて2年目の2021年は、飛躍の年になった。 研究室関係のニュースはラボのニュースに取り上げて溜めてきたが、2021年分を数えてみると47エントリにもなっていた。 その中でも印象的なのは以下の教育方面のニュースかと。

次に研究方面。 結果として2021年に出版された論文は査読付きが12本(corresponding authorが自分なのは4本)、プレプリントを合わせるとのべ20本(論文単位でuniqueにすると15本、corresponding authorが自分なのは5本)。 2021年12月の振り返りエントリにも書いたので詳細はここには書かない。 それらのうち大学からプレスリリースしたのは5回であった。 去年は皆無(0回)だったことを考えると、ついにデビュー、といったところか。

また、本の出版も結果として3冊出した2021年であった。 3冊とは、DrBono本の第2版(3月)実験医学バイオDX特集(11月)メタゲノムデータ解析レシピ本(12月)である。 実験医学の特集を編集させていただくのは初めてで、良い経験をさせてもらった。 しかし今後はこのような専門書ではなく、より多くの人に広く知ってもらえる方向に軸足を移していきたいと考えている。

その流れで、アウトリーチ活動として動画を作ってもらったのは初めての経験で、これまで統合TVのコンテンツになることはあったものの、印象深い第一歩であった。

以下、今年の年頭に書いた「2021年の計」に沿って、今年2021年を振り返ってみたい。

1 「統合牧場」をこちらで復活させ、教育活動を本格化する

結果からいうと、2021年には「統合牧場」の復活はならなかった。 それはCOVID-19に伴うオフラインでの活動の制限もあるが、やはり研究室の立ち上げが急務だったからだろう。 「統合牧場」復活に向けて何もやっていないわけではなく、大学ぐるみでその取り組みを進めており、来年第一四半期には顕在化してくるはず。

ただ教育活動としては、大学院教育という点で、実際に研究室に博士課程前期大学院生を4月より受け入れており、大きく前進した。 新たに受け入れた研究員に対しても同様に、バイオインフォマティクス教育を随時必要なレベルで日常的に行っているつもり。

2 人を雇用できる研究費を獲得する

産学連携プロジェクトマネージャーさんの多大なご助力によって、公的資金による研究費の獲得だけでなく、企業との共同研究によっても人を雇用できるだけのそれが獲得できた2021年だった。 その結果、2人の研究員を研究費から雇用することが出来た。

16年ぶりに科研費研究代表者として採択されたのは、研究員を雇用できるほどのものではなかったものの、2021年嬉しかったことの一つ。

3 ウェット実験系を立ち上げて結果を出す

2020年末にウェット実験系を充実させられる予算を獲得し、実験室を整備してきた。 COVID-19の影響で遅れながらもフリーザーが導入され、6月に中央実験台が設置。 10月には待望のMk1Cも納品され、Nanopore sequencingがガッツリできるように。 それ以外のサンプリングに必要なもろもろも新たに9月より加入した研究員によって整備されて。 だいぶ立ち上がってきた印象で、あとは結果を出すのみ。

4 健康に過ごす

特に大病をすることもなく、1年過ごせた。 職住近接のお陰で十分な睡眠時間が確保できたのが大きい。 逆にそのせいで運動不足になっていると思うので、そこは今後改善していきたい。

来年以降の更なる飛躍を期待したい。


Written by Hidemasa Bono in misc on 金 31 12月 2021.